ドライアイとマイボーム腺の関係
ドライアイの診断基準
1995年に日本で初めてドライアイの診断基準が定められました。
それから30年以上たち、ドライアイという単語は、広く一般に浸透しているのではないかと思います。
2016年に改訂されたドライアイの診断基準は、下記の1と2の両方を有するものとされております。
- 眼不快感、視機能異常などの自覚症状
- 涙液層破壊時間が5秒以下
以前の診断基準には、角膜や結膜の上皮障害が入っておりましたが、今回は外されております。
つまり、自覚症状があって、涙液が不安定であれば、黒目の傷はなくてもドライアイとして治療対象となります。
マイボーム腺機能不全とは
診察室では、涙を蛍光色素で染めて観察し、蒸発のしやすさを評価しております。
私が診察中に「5秒間まばたきを我慢してください」とお願いするのは、この涙液層破壊時間を測定しているからなのです。
そして、涙が蒸発しやすくなる原因といわれている病気がマイボーム腺機能不全です。
最近では、ドライアイ症状を訴える方の80%以上はマイボーム腺機能不全により、涙の油分が足りないことが原因とわかっています。
マイボーム腺は「ものもらい」の原因となる部位でもあり、多発する霰粒腫は、重症のマイボーム腺機能不全ともいわれております。
従来、後部眼瞼炎といわれていた病態がマイボーム腺機能不全に近いのですが、ガイドライン含め、定着していない印象です。
高齢になればなるほどマイボーム腺機能不全の方は増えます。
また、若年の方でもコンタクトレンズ装用の影響、霰粒腫との関連など、マイボーム腺について理解を深める必要があります。
ドライアイに比べて、まだまだなじみの薄いマイボーム腺という言葉ですが、切っても切れない関係です。
まとめ
当院の診察室では、マイボーム腺開口部の映像をモニターに表示するなどして、マイボーム腺の状態を詳しく説明いたします。
ドライアイ症状に悩む方は、マイボーム腺機能不全についてもしっかり対応しますので、お気軽にご相談にいらしてください。
